異彩を放つホッフェンハイムの守備構造【シャフタールドネツク対ホッフェンハイム】
<スターティングメンバー>
<試合結果>
シャフタールドネツク2-2ホッフェンハイム
6′グリティッシュ 27′イスマイリ 38′ノルトヴェイト 81′マイコン
ホッフェンハイムの守備構造
CL史上最年少監督となったナーゲルスマンが率いるホッフェンハイム。この試合の対戦相手、シャフタールドネツクに対して多くの時間を自陣で守りカウンターを仕掛ける戦略をとった。
そのホッフェンハイムは守備時に5-3-2で撤退守備。守備陣形がボールを頂点とするピラミッド型ブロックであった。
どのような意図でこのような守備陣形をとっているのか解説していきたい。
中央圧縮
パスコースを切りつつ中央突破されないよう大外を回させる5-3-2ブロック。ナーゲルスマンがインタビューで「相手のパスコースを減らし、ボールホルダーにプレスをかけることを重視している」と述べた言葉通りの戦略である。相手が痺れを切らし、中央に放り込んできたボールに対しては数的優位を活かし圧縮守備で対応。
ホッフェンハイムの5-3-2ブロック
— 3バックには夢がある【サッカー戦術分析ブログ】 (@tactics9320) 2018年9月21日
ボールを要とした扇形の守備陣形。大外を回せつつブロックの中に侵入すれば中央圧縮で対応。シャフタールは序盤苦しんだ原因となった。 pic.twitter.com/bPJPGajfck
サイド誘導
ホッフェンハイムの5-3-2ブロックのもう1つの狙いはサイド誘導からの囲い込み。象徴的なシーンがこちら。
サイド誘導からWB、IH、STの囲い込みでボール奪取 pic.twitter.com/A7CsV5w71Q
— 3バックには夢がある【サッカー戦術分析ブログ】 (@tactics9320) 2018年9月21日
ドリブルで前進してきた選手に対しST(トップの片方)、IH(ミドルラインの右端)がプレッシャーをかけ、SBも囲い込みボール奪取に成功。得点には至らなかったがカウンターを完結させれたシーンだった。
自力の差が出た後半
戦前の予想で「組織」のホッフェンハイム対「個」のシャフタールの構図があったように、試合が進むにつれてホッフェンハイムの守備ブロックに綻びが生じ始めシャフタールの「個」が目立ち始める。そこで脅威となったのはシャフタールの左サイド。左SBのイスマイリとトップ下のタイソンのブラジル人コンビのポケット侵入である。
結果的に同点に追いつくCKを獲得したプレーも左サイドからタイソンのポケット侵入であった。
後半から徐々にシャフタールの個が見立つ展開に。左サイドからの攻撃はホッフェンハイムの脅威だった。 pic.twitter.com/DJvOvwo0I8
— 3バックには夢がある【サッカー戦術分析ブログ】 (@tactics9320) 2018年9月24日
おわりに
曲者揃いのグループFは初戦から面白い展開に。ホッフェンハイムとシャフタールが高レベルの試合を披露してくれたと思えば、グループ本命のマンチェスターシティがリヨンに敗戦するという波乱。次戦はホッフェンハイムがマンチェスターシティとシャフタールはリヨンと対戦。特にホッフェンハイム対マンチェスターシティは高レベルな戦術合戦が期待ができるだろう。
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