至高の戦術合戦【ホッフェンハイム対マンチェスターシティ】

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<スターティングメンバー>

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<試合結果>

ホッフェンハイム2-1マンチェスターシティ

1′ベルフォディル 7′アグエロ 87′ダビドシルバ

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ホッフェンハイムの策

ホッフェンハイムはCL前節のシャフタール戦を5-3-2ブロックの撤退守備からカウンターを狙う戦略をとった。この試合でも撤退守備からカウンターを狙う戦略であることは同じだったが、4-3-3ブロックという点で違った。

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この4-3-3ブロックのホッフェンハイムがこの試合でどのような守備からカウンターを狙ったのか、なぜ4-3-3だったのか解き明かしていきたい。

4-3-3ブロックの試合の画像はこんな感じ。

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基本的にホッフェンハイムはどの試合でも中央を封鎖して大外を回させる守備を好んで採用している。この試合でも中盤と前線の3-3が中央を封鎖(特にアンカーのフェルナンジーニョのパスコース)。さらにホッフェンハイムは前線を3枚にすることで、シティが最終ラインを4枚で回すしかなく中盤に枚数がかけられないようにする意図があった。

ホッフェンハイムが中央を閉めているので必然的にサイドから押し込まれるシーンが多かった。その場合は前線の1人が下がり4-4-2に変形することでサイドでの数的不利をカバー

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押し込まれたとしても前線に2枚残すことができカウンターにも繋げることが可能である。

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「幅」の重要性

予想外だったホッフェンハイムの試合早々の先制点で始まった試合だったが、7分のアグエロの得点ですぐに同点に追いついた。このシーンでホッフェンハイムが4バックにしたデメリットとシティの理にかなった選手の配置が見えてくる。

シルバからサネへのスルーパスで勝負が決まった得点だが、なぜあのパスコースが生まれたのか、、。それはシティの選手の配置を見れば理解出来る。

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注目してほしいのがウイングのスターリングとサネのポジショニング。高い位置でサイドラインまで「幅」をとることでホッフェンハイムの4バックの間(特にCB-SB間)を広げることに成功している。現代サッカーで注目されているチャンネルとも言われるSB-CB間のスペースを活用。「幅」の重要性を再確認させてくれる得点だった。

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ターニングポイントとなった交代

後半開始から前半と同様のホッフェンハイムの組織的な守備によって決定機を作れず停滞感が漂っていたシティ。フェルナンジーニョに対する徹底されたマークによる単調な攻撃が停滞感の要因の1つだった。

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その停滞感に策を講じたのがグアルディオラ監督。この試合のターニングポイントとなる選手交代を決断したのだ。その策というのがオタメンディを下げてストーンズの投入による配置の変更だった。4バックから3バックに変更し、フェルナンジーニョの横の中盤にストーンズを配置したのだ。本職がCBのストーンズを中盤で起用したのはカップ戦のみだったのでCLでこの采配を見せたのは驚きだった。

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ストーンズを中盤に配置しアンカーを2枚にすることによるメリットはフェルナンジーニョのマークを分散、中央に人数が増えることで攻撃で中を使うことができるようになったこと。結果的にシティがさらに押し込む展開となりシティの決勝点がうまれたのだ

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おわりに

戦術家に分類される監督が率いるチーム同士の試合ということもあり、90分通して見どころが多く面白い試合だった。マンチェスターシティが勝ち越した後も戦術家として負けられないナーゲルスマンの意地、グアルディオラの熱の入り方を見ると普段のリーグ戦とは違うのは明らか。これがCLと思った人も多いだろう。第4節にエティハドでこの対戦がもう一度見れるので楽しみだ。

 

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