弱点を突きまくったシティ【マンチェスターシティ対リバプール】

プレミアリーグ第4節マンチェスターシティ対リバプール。3節を終え、勝ち点7で並んでいる両チームの戦い方は対照的で、シティがボールを支配し、カウンターを狙うリバプールという構図になるとほとんどの人が予想していたに違いないだろう。

＜両チームのスタメン＞

ボーンマス戦では4バックを採用したがこの試合では3バックに戻し、代表戦で負傷したコンパニーの代わりにダニーロが起用されたシティに対し、リバプールはマティップとクラバンのCBでGKはカリウスではなくミニョレが起用された。

リバプールの弱点

ここで前半23分の先制点のシーンを振る返る。キックオフから戦前の予想とは違い、リバプールがボールを保持する時間が長くなる。前線3人の高速カウンターが一番の武器である現在のリバプールなので、保持されている間はそこまで怖くはなかった。そして、徐々にシティのペースになりつつあった時間帯でのゴールだった。

フェルナンジーニョがワイナルドゥムとのルーズボールの競り合いに勝ち、ボールはデブライネの足元に渡る。

デブライネにボールが渡ったと同時にアグエロは走り出し、デブライネは2CBの間にスルーパスを通す、これでディフェンスラインを破壊に成功。

抜け出したアグエロは落ち着いてキーパーをかわしてゴールに流し込んだ。

このシーンで面白かったのが、ボールを受ける前後にデブライネは全くルックアップすることなくスルーパスを出していた。このようなプレーは、一試合通してIHのシルバとデブライネ、アンカーのフェルナンジーニョによく見られた。ディフェンスラインを統率ができず最終ラインにギャップが生まれやすいリバプールとの試合にペップが用意したプランの一つであると明らかだった。

 ダニーロの中盤起用

アグエロ、ジェズスのゴールで2−0で前半を終えたこの試合。後半開始からシティは3バックから4バックに変更しダニーロを中盤で起用。マネが退場した後もサラーは一人でサイドを突破するシーンもあったため、ダニーロをフェルナンジーニョとのダブルボランチを組ませ、サラーの近くでプレーさせることで守備に釘付けにする意図があったのだろう。

しかし、対するリバプールは、サラーに代えてアーセナルから獲得してから初出場となるチェンバレンを投入した。チャンピオンズリーグを控えてることもあり、特に重要な役割を担っているサラーを休めたかったとわかるが、新加入のチェンバレンを緊張しない状況で出場させチームに馴染ませるクロップの優しさも見えた。この時点で勝敗は決まったようなものだった。ダニーロの中盤起用が不要になったものの、後半は中盤でのプレーを続けた。リーグ戦4試合目にして、SBが本職のダニーロがWB、CB、DMで起用されたことが予想外で嬉しい驚き。バイエルン時代にも選手の能力を見抜きコンバートをしてきたペップの選手を見る目はさすがだなと。

メンディー

そして、後半10分あたりでシティはジェズスに代えてサネを投入。ジェズスのポジションにそのまま入ったように見えたが、本職のWGにポジショニングすることもあった。

４点目のシーン。途中出場のマンガラからデブライネへの縦パスでスイッチが入ったこのシーン。

デブライネはパスを受け、前を向いて、サネにスルーパス。この一連の流れが早いのがデブライネであり、シルバでもある。しかし、注目して欲しいのが左サイドを全力で駆け上がるメンディー。サボらずにしっかり走ってくれるのは、チームとして助かる。

メンディーがジャンにつかまったサネの横からタイミングよく駆け上がる。

メンディーに一度ボールを預け、チャンネルランでパスを受け、ダイレクトでシュート。

3点リードしている状況でタイミングよく駆け上がってきたメンディーがサボれば生まれなかったゴール。SNSもサボらずに毎日のように投稿していてSNS依存が話題に上がって問題にされてるが、このようなプレーを見れば許せるよね笑

おわりに

マネが退場してからのシティの2点目で勝敗は決まってしまったビッグマッチだったが、シティは攻撃の手を緩めることなくリバプールを叩きのめした試合。これまでの試合ではサネがWBで試されていたが、うまくいった試合はなかったことでペップが別の起用法を模索し始めた結果、2トップの一角での起用になったのだろう。個人的には、いい起用法だと思ったので、これからも期待できそうで安心。

シティ、リバプール共に次の試合はCL！プレミア勢さん今季は頑張ろう！