両者が魅せたハイプレスシステムの違い【マンチェスターシティ対チェルシー】
勝敗は皆さん知っている通り終始攻撃の手を緩めなかったシティの完勝。この勝利によりシティ は暫定ながらも再び首位に立った。試合の内容をみれば必然だった結果だが、何がこの結果を生んだのだろうか。欧州の中でも注目の対戦だったためいくつかの方がマッチレビューをすでに記事にされているので少し違うポイントに焦点を当てて試合を振り返る。記事の最後にこの試合のオススメの記事を載せておく。
<スターティングメンバー>
<試合結果>
マンチェスターシティ 6ー0チェルシー
ハイプレスの違い
試合開始から1分で見られた両チームのハイプレス pic.twitter.com/6VZETy0U49
— 3バックには夢がある【サッカー戦術分析ブログ】 (@tactics9320) 2019年2月11日
試合開始からお互いに激しいハイプレスをかけ合う予想通りの展開だった。よく知られているようにどちらのチームもアンカーを配置する4-1-2-3を基本的な配置。ハイプレスをかける時はIHを1列上げ2トップを形成するシステムを採用している点も同じである。下図を参考にしてほしい。
だが、一見同じハイプレスのシステムを採用しているように映っているが異なる点が1つある。それがこの試合をシティが優位に戦った要因であり、現代サッカーでGKのキック技術がトレンドになっていることが納得できる。
まず、両チームのハイプレスシステムの違いは下図の通りだ。
図を見れば違いは明らかだと思う。ここからそれぞれのハイプレスの意図を紐解いていきたい。
シティのシステム
右CB(リュディガー)がボールを保持している状況で、左CB(ダビドルイス)をケアするデブライネの位置取りに注目してほしい。
アグエロがボール保持者にプレスをかけるためデブライネはダビドルイスとジョルジーニョの中間ポジションをとる。この立ち位置によって簡単に逆サイドへ展開されるのを防げる。
もし逆サイドへ展開されたとしてもすぐにスライドできる立ち位置でもあることもわかる。
ここでシティがチェルシーに敗れた前回対戦を思い出してほしい。チェルシーの先制点のシーンはシティがハイプレスをかけた際にCB間で逆サイドへ展開されたプレーが起点となっていた。これをグアルディオラが嫌がったことからこのハイプレスシステムなのだろう。
チェルシーのシステム
対する、チェルシーのハイプレスをみていく。イグアインの立ち位置に注目すると、前述のデブライネとは異なりエデルソンとフェルナンジーニョの中間ポジションをとっていることがわかる。
このイグアインの立ち位置によってエデルソンがボール保持した際に素早くプレスをかけることができる。逆サイドのCBを捨ててまでキーパーをケアするくらいにサッリはエデルソンのキックを脅威としたのだろう。
ただ、試合ではこのシステムが裏目に出てしまう。上図の通り逆サイドのラポルテにパスが通った際にプレスがかからず、パスを自由に出されてしまっていた。この流れでシティがどのようにゴールまで繋げたのかは下の記事を参考に。
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