結果以上に大きな差があったマンチェスターダービー【マンチェスターシティ対マンチェスターユナイテッド】

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マンチェスターシティの本拠地エティハドスタジアムで行われた今季最初のマンチェスターダービー。昨季の王者マンチェスターシティは無敗で首位に立つ一方、ユナイテッドは上位陣に遅れを取り7位と、対照的な状況で迎えた注目の一戦となった。そこでシティの攻めに対するユナイテッドの対策と勝敗を分けたポイントについて解説していく。

<スターティングメンバー>

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<試合結果>

シティ3ー1ユナイテッド

12′ダビドシルバ  48′アグエロ  58′マルシャル  86′ギュンドアン

 

 

シティの可変型最終ライン

まずはユナイテッドの守備の策を解説する前にこの試合でのシティの攻撃の組み立てについて簡単に。シティの最終ラインは試合中に何度も変化するが、どのタイミングで変化を加えているのか?

簡単に言うと、ボールが自陣にある場合は4バック+1アンカーでビルドアップ、敵陣までボールを運ぶことができれば3バック+2ボランチに変化するのだ。

★ボールが自陣にある場合(4バック+1アンカー)

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両SBはサイドラインまで開く。自陣深い位置ではCB間にエデルソンが入り3バックにも。 

★ボールが敵陣にある場合(3バック+2ボランチ)

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ラポルテ、ストーンズ、ウォーカーで3バックを形成し、左SBのメンディはサイドで幅を取る。アンカーのフェルナンジーニョの脇にサポート役としてIHのDシルバ、またはBシルバが下がることで2ボランチに。

 

ユナイテッドの策

ユナイテッドの守備陣形は4-3-3。各選手の守備時の役割をまとめると下図の感じ。

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◆前線の3枚:2CBにボールを前に運ばせない、SBにボールが渡った場合にWGが中央へのパスコースを切りつつプレス。

エレーラ、マティッチ:エレーラがDシルバ、マティッチがBシルバにマンマーク。但し、中盤にスペースを空けないためにサイドまでは付いていかない(弱マンマーク)。

◆フェライニ:中盤のスペース埋めながら、時間帯によってフェルナンジーニョにプレス。

ショー、ヤング:WGに常時マンマーク(強マンマーク)。

 

SBのタスクが弱点に

前述でユナイテッドのSBはWGに常時マンマークのタスクを担っていたとした。そのタスクが前半早々からシティの突破口となり、シティの先制点に繋がることになる。

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モウリーニョはビックマッチで相手のキーマンに対してマンマークで潰す戦略をよく採用することはよく知られている。この試合でもシティのIHに対してマンマークを付けたことは正解だった。ただ、間違いだったのはWGに対してもSBをマンマークに付けたこと。これはシティの攻撃の流れでウイングが決定的なプレーをすることが多いだからだろう。

前半3分のこのシーンでは得点には繋がらなかったが、この後同じ弱点を突かれ失点してしまう。

それがこちらのシーン。

Dシルバ経由で左サイドの深さを取る。そこからスターリングがGKとCBの間にクロスを放り込む。そのクロスに対して大外からBシルバが折り返す。そのBシルバがなぜフリーになっていたのか?それは左SBのショーがマークしていたマフレズに釣られたからである。

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前半途中からはユナイテッドが守備のバランスを取れるようになり立て直したが、その前にシティが先制に成功したことが勝敗の分け目の1つとなった。

 

ボールプレーの質が高い両CB

44本のパスを繋いだ美しいゴールだと話題にもなったシティの3点目。この44本のパスにはフィールドプレーヤー10人全員が関わっていた。そんな中でシティの両CBのボールプレーの質に注目してほしい。ユナイテッドの連動が皆無のプレスを簡単に剥がすことげでき、的確なパスを供給できる。高額な移籍金で獲った両選手は24歳と若く、GKのエデルソンと共に何年もシティのゴールを守ることになるだろう。

おわりに

全ての面でシティがユナイテッドを上回っていることを証明したマンチェスターダービーとなったが、個人的には試合以上にアグエロの銀髪がカッコ良すぎたこと印象に残ったかなと。

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