ポゼッションかカウンターかの二元論の時代は終焉へ

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この記事はサッカー界を取り巻くポゼッションかカウンターかの二元論についての個人的な考えを文字に起こしたものです。。

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2010年南アフリカW杯でスペインが披露した華麗なパスサッカーやグアルディオラ監督がバルセロナ時代に披露したポゼッションサッカーに魅せられた人は多いだろう。それがまさにポゼッションサッカーが正義なのだという風潮を作った。

だが、現代サッカーではカウンターからの得点が圧倒的に多い。自チームがどのような戦術をベースに戦っているとしても、カウンターが得点を奪うための最適解であることは間違いない。相手の陣形が整っていない短い時間で攻めることが、点を取るためには重要なのだ。

 

そこで、現代サッカーはポゼッションもカウンターもできるチームが勝つ時代に突入している。ベース戦術でポゼッションサッカーを採用しているチームであってもカウンターサッカーもできないといけない。カウンターサッカーを採用しているチームであってもポゼッションサッカーもできないといけない時代に突入しているのだ。これからそれについて深掘りしていきたい。

 

最初にポゼッションサッカーとカウンターサッカーがどのようなサッカーなのか触れておきたいと思います。

ポゼッションサッカー

ポゼッションサッカーとは自分たちがボールを保持することをベースに得点を狙うサッカーである。このサッカーを志向する代表格の監督はグアルディオラ監督である。Jリーグのクラブを指揮する監督ではポステコグルーや風間八宏がこのサッカーを好んでいる。

カウンターサッカー

カウンターサッカーとはボールを奪ったら手数を掛けずに得点を狙うサッカーである。このサッカーを志向する代表格の監督はクロップ監督である。

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ポゼッションサッカーにおけるカウンターの重要性

◆困った時のカウンター

前述したようにポゼッションサッカーをベース戦術に採用しているチームは遅攻と呼ばれるようにカウンターサッカーに比べると時間をかけて得点を狙う。そのため相手がゴール前を固めてスペースを無くすとチャンスが出来にくいのは当然だ。実際に、戦力に差があるチーム同士の試合で劣っているチームがゴール前を固めて無失点に抑える試合もよくあることだろう。

そこで、優っているチームが試合を支配しているにも関わらず得点できない試合で打開策にしたいのがカウンターである。相手が守備ブロックを形成しゴール前を固めていたとしても、得点を獲るためにブロックを崩して攻撃に出てくるタイミングがある。そのタイミングがチャンスなのだ。相手が攻撃のためにブロックを崩したタイミングでボールを奪い、ブロックを形成されるまでにカウンターを完結させる。ポゼッションサッカーを採用しているチームであってもカウンターを打開策で持っていることが、難しい試合で勝つことができるか重要となっているのだ。

例となるチームが勝ち点100で優勝した昨シーズンのマンチェスターシティ。ボールをできる限り保持しながら得点を狙うポゼッションサッカーが基本戦術だった。しかし、カウンターを打開策にもできる前線の選手(特にサネやスターリング)が揃っていたことが難しい試合になっても勝ち続けられた大きな要因となっていた。

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カウンターサッカーにおけるポゼッションの重要性

◆体力面を考慮したポゼッション

前述したようにカウンターサッカーは手数を掛けずに得点を狙う。そのカウンターサッカーはポゼッションサッカーに比べると選手への体力面で負担が大きすぎる。そのため、90分通してこの戦術を採用するのはどのチームであっても得策ではない。

そんなカウンターサッカーにおける体力面の問題を解決するのがポゼッションだ。ボールを支配すると同時に、選手を休ませる時間帯を作ることで問題を解決することができる。

例となるチームがクロップ監督率いるリバプールだ。クロップ監督の象徴的な戦術は激しいプレスからのショートカウンターだろう。選手にも負担の大きい戦術であるため就任当初は怪我人が続出して厳しい戦いが多かった。だが、今季はショートパスも繋げてポゼッションサッカーにも対応できる選手の補強にも成功したことで安定した戦いをしている。

 

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