両チームの問題点【日本対ベルギー】

<両チームのスタメン>

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<試合結果>

日本0ー1ベルギー

 72:ルカク

 

ベルギーの問題点

3-4-3と4-4-2の併用

ベルギーはこの試合、攻撃と守備で3バックと4バックを併用して戦っていた。

 ↓攻撃時の配置

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↓守備時の配置

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まず、思ったことは攻撃時の3-4-3がうまく機能していないこと。この3-4-3システムは特に選手各々の役割がはっきりしていて連動できれば機能するが、そうでないと攻撃が停滞してしまう。なぜかというと、単純に人を配置するだけだと3ラインで構成される3-4-3は、横には常に人はいるが縦の連携が取りにくいからである。そうなると、もちろん横のパスだけだとディフェンスはスライドするだけなので守りやすい。その一つの解決策として3トップではなく、2トップ+トップ下で構成し、トップ下がリンクマンとして働けばもう少しうまく攻撃が回るはずである。

デブライネの起用法

デブライネの長所は、両足のキックの精度。特にゴールに直結するパスやクロスの精度、PA外からのシュートである。この長所をクラブでは最大限に発揮している。しかし、代表では発揮しきれていない。日本戦は、中盤の底でヴィツェルと共にパスを散らし攻撃の組み立てに参加していたが、この役割ではゴールから遠すぎて長所を活かすことができないのは当然である。なので、前線の3トップの一角やトップ下で起用してもっと活かしてあげてほしい。

 

日本の守備陣形

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後半はベルギーがボールを保持する時間が続いたが、その時の日本の守備に問題があった。最終ラインと前線のラインが伸びすぎていて一人一人がカバーしないといけないスペースが広くなっていた。さらに、一人一人の距離が広くなるとボール奪取できたとしても味方へのパスコースを確保できないので攻撃に繋げることができなく、すぐにボールを回収されてしまう。象徴的なシーンが右サイドで浅野がボール奪取したが、パスコースがなく自陣からドリブルを仕掛けた後、2、3人に囲まれボールを回収されてしまっていた。ベルギーの前線が脅威だが、点に繋がらない守備をしても時間が過ぎるだけで相手を楽にしてしまうので改善が必要かなと。

日本のアンカー問題

 ベルギー戦、日本のアンカーを務めたのは山口蛍。しかし、この試合を見れば適正がないのは明らかである。1試合通して、不用意な横パスをカットされてカウンターを受ける場面が数回見られ、攻撃のポジショニングもはっきりせずフラフラしている場面もよくあった。

これまで中盤を逆三角形で構成した時には、長谷部がアンカーを務めることが多かった。しかし、今の代表でアンカーを務められる選手はいないので、中盤の底は2ボランチで戦ってほしいのが本音。南アフリカW杯の時の阿部のような選手がいれば話は別だが。

 

おわりに

欧州遠征2連敗に終わった日本。うまくはいっていないが前線からプレスをかけるようになって、スタイルが明確だったのは良かった。しかし、一番の問題は攻撃である。2連戦で槙野の1ゴールに終わり、攻撃の形が全く見えなかった。プレスをかけショートカウンターが理想だろうが決定力に欠けるので早い時間帯に点取れないときついだろう。個人的には左に乾、右に武藤が理想なので武藤には本大会まで頑張ってほしい。他にも、堂安律、伊東純也など期待できる若手もいるので注目してほしい。

そして、この2連戦で取り上げないわけにはいかないのが浅野。ブラジル戦でのプレーに批判が集中し、ベルギー戦でも批判が止むことはなかった。ベルギー戦の交代時は、悔しそうな顔を作っていたが、その顔でもいろいろ言われてしまっているので、もう何をしても悪い方向に捉えられるのは仕方ない。是非、W杯で日本を決勝に導くような活躍をして批判をひっくり返してほしい。

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