【3-1-4-2】左右のトライアングルが生み出す攻撃の流動性
記事の更新が1ヶ月以上できていない状況で、久々となったこの記事は今までと少し違う内容になってます。皆さん知っているようにこれまでは試合分析を主にやってきましたが、マンネリ化してきたこともあり、気分転換にでもなるかと思いこの記事を書き始めました。どのくらいの完成度の記事になるか未知ですが、読んでくださる方々に少しでも楽しんで読んで頂けるとうれしいです!
早速、本題に入っていこうと思うのですが、このブログ名にも付いてる3バックに焦点を当てていきます。そこで今回の記事では3バックシステムの中でも3-1-4-2について掘り下げていきます!
いくつかに分けて記事を更新していくつもりなので、まずこの記事ではゾーン2(フィールドを縦に3分割した中央のゾーン)でのボールの前進方法を紹介したいと思います。
初期立ち位置
まず、3-1-4-2のバランスの良い立ち位置をコンパクトにポイントだけ抑えて説明します。
CB.HV:最低でもPA幅まで開く。敵にプレスをかけられていないのに急いでパスを出さない。理想は相手を引きつけてパスを出す
SH:基本は相手MFラインよりも高い位置に立つが、HVがパスコースに困っていれば下りてあげる。
VO.IH:必ず相手FW-MFライン間に立ち、最終ライン、SHからのパスコース確保をする。
CF:CB-SB間に立ち、ポストプレーのためにCBに隠れないように意識する。
SH-IH-CFのトライアングル
初期立ち位置に関して軽くポイントを与えたところで左右のトライアングルが回転するようにポジションチェンジを活かした具体的なボールの前進方法を説明していきます!以下の動画をご覧ください。
昨日はこのゴールが一番よかったですよて pic.twitter.com/sdW6EphQRA
— 3バックには夢がある【サッカー戦術分析ブログ】 (@tactics9320) 2019年5月7日
相手の前プレを剥がしながら後方からうまくボールを前進させゴールまで結びついていることがわかります。最後のところは個の力でもありますが、このゴールを生んだポイントとなる左サイドのトライアングルの連携です。3-1-4-2の立ち位置を活かしたこの連携を再現性高くできればボールの前進が容易になるでしょう。なので、ここから詳しく説明していきたいと思います。
前述通りIHはFW-MFライン間に立ちHVからパスを常に受けられるようにMFラインの選手に隠れないように立ちます。ここでHVとIHのパス交換の中でサイドと中央の間のハーフスペースでパスを受けること、または受ける準備をしておくことで相手のサイドの選手の意識を中央に寄せ、SHへのパスコースをあけることができます。
そしてHVからSHにズバッとパスを通す。HVがパスを出すときに少しSHが下がってあげるとよりパスを出しやすくなります。
ここからポイントとなるのがIHとCFの動き出しです。IHはFW-MF間に立つと言いましたが、SHにパスが通り前進できると判断すれば素早く前を向きMF-DFライン間に移動することが必要です。もう一度上記の動画を見直してもらいたいのですが、動画でプレーしているIHの選手(ゴールを決めた選手)この判断が早く動きだしが素早いことがわかります。
あと、逆サイドの選手の動きですが右IHは左サイドの攻撃をサポートするために中央もしくは左まで寄っていき、左サイドでオーバーロードを作って攻撃に関わってもいいです。
CFが裏を取れそうであればSHからボールを裏で受けてもいいですし、ボールがIHに渡った時点で前を向いて受けられるので、ここから選択肢は多く逆サイド展開するのも1つです。
もし、上図のようにIHとSHがマンマークで抑えられた場合、CFが下りてきてHVからパスを引き出せるように準備するば1つ飛ばしのパスが可能です。ここでポイントがSHがサイドラインまで開くことで、これによってIH-SH間が開きパスコースを作ることができます。
ここまで左サイドでの攻撃を考えてましたが、逆の右サイドでも同じです。説明は省きますが、画像だけ下に貼っておきますね。
今回の記事はこんなところで終わりにします。次回の記事は同じ3-1-4-2でも相手が前からプレスをかけてきた時にそれを剥がす後方の動きを紹介したいと思います。
お楽しみに。