偽サイドバックとは?ペップが発明した最先端戦術!

前回の記事でサイドバックのオーバーラップとインナーラップについて投稿しましたが、今回の記事ではその時触れなかった偽サイドバックについて解説します。

少し前の記事でも偽サイドバックを取り上げましたがしましたが、もう少し深く解説したいと思います。

↓ 前回の記事↓

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偽サイドバックの動きと狙い

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まず簡単な動きの説明をします。通常、サイドのレーンを任されるポジションですが、味方がボールを保持している時に中央寄りにポジションを上げ真ん中3レーンにポジショニングする。これを偽サイドバックと言われる動きであり戦術である。

 

上記の図を見てもわかるように中央では数的優位が作りやすくなります。その数的優位が攻撃時に活きるのはもちろんだが、最も偽サイドバックの効果が発揮されるのはネガトラである。つまり、ボールロスト時である。

 

ボール奪取に成功した相手が最初に狙うこととして、ゴールに最短でカウンターを成功させることだと思います。サイドに流れることなく、中央の3レーンでカウンターを完結させることです。

それを阻止しようと対策を練れば、カウンターを受ける側は中央の3レーンに人数を揃えておくことが最適解となると思います。その最適解から発明されたのが偽サイドバックである。

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偽サイドバックの効果との現代サッカーの関係

次に、偽サイドバックの効果とそこから繋がる現代サッカーとの関係を説明します。

わかりやすいように、偽サイドバックを使う時と使わない時を比べて考えてみます。 

f:id:cityzens:20180417091821p:plainまず偽サイドバックを使わず、SBはサイドのレーンを担当させると上の図の黒丸のスペースが空いてしまいFWの選手にボールが入りやすく、ポストプレーも難しくない状況になります。それによって中央3レーンで攻撃を完結される可能性があります。

 

対して、偽サイドバックを使う時を考えると、先程指摘した黒丸のスペースにSBが入ることで中央のスペースはなくなり、中央3レーンを起点としたカウンターを食らいにくくなります。さらに、こぼれ球の回収も容易になります。

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ただ、中央のスペースをなくすことでサイドは手薄になるのでスペースができ、カウンターを仕掛ける側としては、1度サイドに流れてから仕掛ける選択が多くなります。

すると、そのサイドからゴールに繋げられる技術やスピードがあるフォワード、ウイングの選手が必要となり、必然的にそのような選手の価値は上がっていきます。また、CLで安定した成績を残せているマドリーやバイエルンにはそのような選手が多く所属していて、飛び抜けた強さの理由であるとわかります。

偽サイドバックがJリーグにも上陸!

今季から偽サイドバックを取り入れ始めた横浜Fマリノス。1試合通してみると何気無い1シーンですが、わかりやすいシーンだったので紹介したいと思います。

ネガトラ時にサイドバックの山中がボール回収を行っていて、中盤で数的優位を作れていることがよくわかります。

 

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