サッカーFIFAランキングの決め方、計算方法は?どこよりも分かりやすく解説!

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サッカーFIFAランキングの決め方、計算方法について表を使ってどこよりも分かりやすく解説していきます。

無視されがちなランキングであるが、ワールドカップ本大会でのシード国決定や大陸別選手権の組み合わせの際にFIFAランキングは活用されている。そのため重要度の増しているランキングである。

 

ランキングは、過去48か月間(4年)の国際Aマッチで獲得したポイントによって決まります。 

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1試合で獲得するポイントの算出方法

そして、A(結果)B(重要度)C(対戦国の強さ)D(大陸連盟間の強さ)の数値を掛け合わせてポイントを算出します。

 

A(結果)
勝ち
3点
引き分け
1点
負け
0点
勝ち(PK戦)
2点
負け(PK戦)
1点

  

B(重要度)
・ワールド本大会
4.0点

・大陸選手権の本大会

・コンフェデレーションズカップ

3.0点

・ワールドカップ予選

・大陸選手権の予選

2.5点 

・親善試合

・東アジアカップなどの小地域選手権

1点

  

C(対戦国の強さ)
FIFAランキング1位
200点
FIFAランキング2〜149位
(200–対戦国のFIFAランキング)点
FIFAランキング150位以下
50点 

  

D(大陸連盟間の強さ)
南米サッカー連盟
1.0点
欧州サッカー連盟
0.99点

その他の大陸連盟

0.85点 

 

上記の4つの値を掛け合わせた数字(A×B×C×D)が1試合で獲得するポイントとなる。

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4年間で獲得したポイントの算出方法

 ①4年(48か月)を12か月ごとに4分割。

②それぞれの期間で獲得したポイントを合計し、その合計を消化した試合数で割って平均値を算出。

③12か月ごとに求めた平均値を直近の12か月から順に100%、50%、30%、20%の割合を掛けて、合算した値が最終的な獲得ポイントとなる。

おわりに

ポイント算出方法は2度の改定により、以前のものよりも良くなったと言われているが、問題点も明確にある。

欧州、南米の国との対戦はポイント上がる仕組みとなっているので、それらの国と対戦する機会が少ないアジア勢はランキングを上げるのが難しい。

また、ワールドカップ開催国は予選を行えないためポイントの高い試合を行うことができません。

このように問題点はいくつかあるのでこれからの改善を期待したいのが現状である。


  

noteでも様々な記事を公開しているので是非!

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ダビドシルバの後継者と期待されるベルナルドシウバの覚醒!!【チェルシー対マンチェスターシティ】

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<スターティングメンバー>

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<試合結果>

チェルシー0ー2マンチェスターシティ

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シティのハイプレス構造

今季からチェルシーの監督はサッリになり、昨季まで率いていたナポリと同様に最終ラインからショートパスを繋いでいくビルドアップ構造を採用している。ただ、サッリが就任してから数試合しかしておらずサッリの緻密なサッカーを浸透するまで、まだ時間がかかりそうである。

そんなチェルシーのGKからのビルドアップは2CBが開き、間にアンカーが下りてくるシステムである。サッリが率いていたナポリでもアンカーとしてプレーしていたジョルジーニョが周りの選手に動きを指示している姿は印象的だった。

対するシティはチェルシーのビルドアップにハイプレスで応戦。チェルシーのビルドアップ構造が浸透していないこともあり、シティのハイプレスはうまくハマってショートカウンターに繋がる場面が多かった

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シティのハイプレスはアグエロとベルナルドが2CB(Dルイスとリュティガー)、フォーデンがアンカーのジョルジーニョをマーク。WGのサネ、マフレズとアンカーのフェルナンジーニョはボール位置によってマークを移せるように2、3人を意識したポジショニング。

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そしてチェルシーがGKから左サイドに展開するとマフレズは左SBのMアロンソ、アンカーのフェルナンジーニョはIHのバークリー、サネはIHのセスクをマーク。

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チェルシーが右サイドに展開すると、サネは右SBのアスピリクエタ、アンカーのフェルナンジーニョはIHのセスク、マフレズはIHのバークリーをマーク。

基本的に逆サイドのSBはマークせず捨てるので、ボールホルダーにプレスをかけてサイドチェンジを防ぐことはこのハイプレスの最低条件である。

シティのビルドアップ

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シティのビルドアップ構造は昨季とほぼ変わらない。左SB(メンディー)が高めのポジションを取りウォーカーが中央寄りのポジションに移動することで、4バックから3バックに変形するシステムである。

この試合のチェルシーのようなCB間にアンカーが落ちるようなシステムではなく、ウォーカーを最終ラインに残すシステムにこだわる理由はなぜか?

それは、カウンターを受ける時にウォーカーのスプリント力を守備で活かしたいから。もともと迫力のある攻撃参加を得意とするウォーカーであったがシティではその経験を守備で活かすことが出来ている。実際、ICCで活躍していたチェルシーの若手WGのオドイを完璧に守っていた。

やはりシティはこのビルドアップ構造を軸として戦っていくのかなと。それとも新たなビルドアップシステムを発明するのか、。

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ベルナルドの覚醒

この試合でシティのIHでプレーした若い2人の選手ベルナルド・シウバ23歳とフォーデン18歳)が特に評価を上げた。

本来であれば、このポジションにはダビド・シルバとデ・ブライネという絶対的な2人が君臨していて、昨季まではこの2人が不在であると攻撃に物足りなさが付きまとっていたのだ。

だが、この試合では絶対的な2人の存在を忘れさせてくれるようなプレーを見せてくれた

若干18歳のフォーデンは体がまだ細くフィジカル負けする場面は何度かあるが、果敢に立ち向かい数人剥がすことのできるテクニックは魅力的である。先制点のシーンもサイドに逃げずゴールに向かっていくドリブルが結果的にいい方向に出た。

そして、もう片方のIHでプレーしたベルナルド

現在32歳のダビド・シルバの後継者として期待されている選手である。昨季まではWGやトップでの起用が目立っていたが、WGのマフレズを獲得した現状で今季から本格的にシルバのポジションで起用されるようになると予想できる。そんな中、IHで出場したベルナルドはチェルシーのディフェンスを翻弄する圧倒的なプレーを披露してくれた。シティの2ゴールともにベルナルドの良さ、成長が現れていたので2ゴールを振り返りながら解説していきたい。

ライン間の引き出し(1点目)

f:id:cityzens:20180806102959p:plainトップのモラタがボールにプレスをかけるも常に数的優位になるシティのビルドアップで簡単に交わされていた。90分を通しても最終ラインでボール奪取される場面はほとんどなかった。

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チェルシーの2ライン間でベルナルドがパスを引き出す。この縦パスを引き出す動きが昨季よりも向上している印象。ベルナルドのスペースを見つけ縦パスを引き出す動きをシーズン通してできることを期待したい。

そして左利きのラポルテを昨季の途中に獲得したことも活きていた。左利きだとSBに出す体の向きで縦パスを打てるため守備側は守りにくいのだ。

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縦パスに反応し前へ走り出したフォーデンの運ぶドリブル。外で開いたマフレズへのパスもあるが積極的に中へ。若手らしく勇気を出したプレーがいい方向に出た結果に。

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連携面(2点目)

 

昨季は連携面にも苦しんでいたベルナルド。周りの選手の特徴を理解できていなかったのが、連携面で苦しんでいた原因。さらに他のリーグにはないフィジカルの強さやスピードがあるプレミアリーグというのも適応しきれなかったのも原因の1つである。

この試合を見る限り、その課題を克服し今季からベルナルド・シウバが覚醒すると言っていいくらいチームに馴染んでいた。一部のシティサポーターはベルナルドのチームだったと言う程。今季のベルナルドは要注目選手だ。

おわりに

やはりマフレズ獲得はベルナルドをシルバの後継者としてIHでプレーさせることを前提とした獲得だったと確信できた。さらに、18歳ということを忘れさせてくれるフォーデンのプレーは惹かれるものがあり、これから楽しな選手である。まだデブライネ、シルバ、エデルソンなどなどこの試合に出場していない主力選手がいる中、この試合内容は十分すぎるものだったのでこれから始まるシーズンがより楽しみになる試合だっただろう。

結果、内容ともに適わなかったチェルシーもサッリの戦術をどれだけ早く浸透させられるかが鍵となる。緻密な戦術ということもあり、結果が出るまで我慢しながらの試合になるだろう。チェルシーサポーターは長い目で見てあげて欲しい。

 

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砕かれたハリルホジッチ・プラン 日本サッカーにビジョンはあるか?【おすすめサッカー本・雑誌】

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紹介する本・雑誌を通してもっとサッカーが詳しい人が増えるといいなということで始めたこのシリーズ。

第二弾として紹介する本は、

「砕かれたハリルホジッチ・プラン」

 

当初4月25日に発売される予定だった五百蔵容さんの初の単著。しかし、ハリルホジッチ監督の解任を受け急遽内容を一部変更するなど全体的に再入稿。書名も「ハリルホジッチ・プラン サッカー後進国日本 逆転の戦術論」から「砕かれたハリルホジッチ・プラン 日本サッカーにビジョンはあるか?」に変更することになった。

 

このような経緯がサッカーファン界隈で広く知られ、満を持して5月25日に発売された。

 

多くのサッカーファンから期待を受けた本書はオフト監督から始まる日本代表の戦術の変遷、5レーン理論やハーフスペースの解説から始まる。そこから、なぜ前霜田技術委員長がハリルを招聘し何を目指したのか、なぜ体脂肪率にこだわるのかなど事細かに説明されていく。

 

最先端のサッカー理論に基づきW杯対戦国を分析しぶっ叩くはずだったハリルの予想図を読めば、ハリルホジッチ解任を決断したJFAの罪の大きさに皆さんが気づけるだろう。

 

ロシアW杯が終わり4年後に向けても一読すべきだ!

戦術の教科書 サッカーの進化を読み解く思想史【おすすめサッカー本・雑誌】

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自分が今まで読んできたサッカーに関する本や雑誌の中でオススメを紹介していきます。そして、紹介する本を読んでもっとサッカーが詳しい人が増えるといいなと思っています。

そして、今回第一弾として紹介する本は、

戦術の教科書 サッカーの進化を読み解く思想史

 

 現代サッカーで注目されているゲーゲンプレス、3バックの復権、ゼロトップなどの「戦術」の潮流を読み解いていく本です。読み解いていく過程で歴史的な視点からも述べていて、昔からサッカーを見ている人もここ数年の間に見始めた人も楽しめる本だと思います。

 

現代サッカーの名将と呼ばれる監督たちには、それぞれ自身の戦術メソッドがありますが、先人たちの戦術理論に強く影響を受けていることがわかります。そして、現代の監督は戦術をさらに進化させていることも。

 

しかし、この本のレビューをいくつか見ると理解するのが大変というような書き込みもあったので、サッカーにおける戦術の基本的な知識がない人は、読む前に戦術の知識を理解してからの方がより楽しめると思います!

 

 目次だけ載せておきます↓

Episode.1 戦術トレンド概論 プレッシングか、ポゼッションか、それが問題だ。

Episode.2 60年ぶりに戻ってきた3バック

Episode.3 アンチカウンター理論としてのゲーゲンプレス

Episode.4 ゼロトップはどこへ消えたのか

Episode.5 ベンゲルと4―2―3―1の行方

Episode.6 10番/トップ下論 エジルが象徴するクリエイティビティのジレンマ

column.1 共産主義思想としてのプレッシング

Episode.7 ゾーン・ディフェンスがカバーする領域

Episode.8 アンチ・フットボールの誘惑と憂鬱

Episode.9 レスターと4―4―2に未来はあるか

Episode.10 ポチェッティーノが受け継ぐ、ビエルサイズムとは

Episode.11 アンチェロッティ式、「ハイブリッドマネージメント」のススメ

column.2 コレクティブカウンターの衝撃

Episode.12 モウリーニョが抱えるスペシャルな懊悩

Episode.13 ウイング論 左翼と右翼のウインガー

Episode.14 理想主義者、ペップ・グアルディオラの挟持

Episode.15 GK、100年の孤独 戦術

Episode.16 ディープ・ライイング・プレーメイカーの誕生

 

「3バック+5トップ化」コンテ式チェルシーの中盤空洞化戦術!

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中盤空洞化戦術とは

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中盤空洞化戦術先駆者はアントニオ・コンテ監督だろう。この戦術を欧州に初めて示したのはユベントスを率いてた時代。 「3バック+ピルロ」でのビルドアップは印象的なものだった。前線5枚と後方5枚が分裂しチームが機能しなくなる危険性も伴う戦術だが、ピルロの高精度ロングフィードが前線と後方を繋げていた。

5レーン理論をベースとした前線の並び、中盤に大きなスペースが生まれそれをカバーできる選手がいることを考えると現代サッカーを語る上で無視できない戦術だと感じる。

ここからコンテ監督時代のチェルシーを参考に中盤空洞化戦術について紐解いていきたい。

コンテ監督時代のチェルシー

既に解任されてしまったコンテ監督が率いたチェルシーは中盤空洞化戦術を取り入れ16-17シーズンを制した。15-16シーズンのプレミア王者レスターからカンテを引き抜き、中盤のフィルターとして配置。中盤空洞化戦術を採用する上で重用となる選手の獲得が優勝の鍵となったことは間違いない。

その中盤空洞化戦術について、まず守備時からどのようなシステムなのか説明していく。

守備(5バック)

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守備時、最終ラインは5バックを形成。

中盤は守備的なマティッチとカンテを配置。鍵となるポジションはこの中盤の2人である。相手選手が守備ブロックに侵入してきたときに、中盤の2人が潰す役割を担う。特に、広い範囲をカバーできるカンテは中盤空洞化戦術のために最も適正な選手である。

WGのアザールとウィリアンは基本的に守備のタスクは大きくない。ただ、相手にサイドで優位に立たれ攻撃を展開されやすい守備の配置であるので、WGの2人がサイドの守備、プレスバックを献身的にできるか重要である。アザールは変えがきかない選手なので左WGは固定だったが、右WGでペドロではなくウィリアンが起用されていたのは守備の部分が大きかった。

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攻撃(3バック+5トップ)

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WBのMアロンソとモーゼスは3トップのアザール、Dコスタ、ウィリアンを追い越すようなオーバーラップをするため、配置上では3トップであるが実質5トップとなっている。

この5トップとボールを前線に配給する後方の5人という構図となり、中盤がすっぽりと空いたような配置だとわかる。これが中盤空洞化戦術と言われるわけだ。

そして肝心な攻撃システムは後方の選手からの中、長距離パスが起点となる。もしパスが空いて選手に引っかかってしまったとしてもそこは中盤のフィルターのカンテが回収してくれる計算。カンテがこぼれ球を拾うことにより最も得点になりやすいショートカウンターのきっかけともなる。

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中盤空洞化により出場機会を失う選手

監督交代などにより中盤空洞化戦術を取り入れることで出場機会が激減する選手のタイプが存在する。それがどのタイプの選手がわかるだろうか?

結論を話すと、中盤でリンクマンになるタイプの選手である。

直近で有名なのは、今季からPSGを指揮するトゥヘル監督が率いていたドルトムントで、中盤空洞化戦術を取り入れ香川の出場機会が激減した話である。

香川がどのようなプレーを得意とする選手であるか詳しく説明する必要はないと思うが、「後方と前線を繋げるリンクマン」とでも言っておこう。

この戦術を採用したトゥヘル監督も前述したチェルシーのカンテのように、ボールを回収できる選手を中盤に配置したかった。それによりこの戦術で香川は居場所を失ったのだ。

まとめ

16-17シーズンでは中盤空洞化戦術でプレミアリーグ優勝し17-18シーズンでは4バックも取り入れ連覇を目指した。だが、監督と選手の間で修復不可能な大きな溝によりチームが崩壊。

チェルシーは18-19シーズンから戦術家サッリを監督に据えた。どんなサッカーをプレミアリーグで披露してくれるか楽しみだ。 

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「IH落ち」とは?CL3連覇を成し遂げたレアルマドリーの最新ビルドアップ戦術!

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IH落ちとは?

両SBが高いポジションを取りその空いたスペースにIHが落ちビルドアップしていく戦術のことを「IH落ち」という。

レアル・マドリーの基本布陣で解説してみるとこんな感じ↓

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SBのマルセロとカルバハルが高いポジションを取り、プレスに耐性が高いIHのクロースとモドリッチがポジションを落としビルドアップに絡んでいく。

 

因みにマドリーに限って話すと、プレスの狙い所になるカゼミロを上がらせて前線の枚数を増やし、イスコを下がらせることでさらにビルドアップの質を高めたのが印象的である。

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IH落ちの狙い、メリットは?

①プレス耐性

プラス耐性の高いIHを最終ラインからのビルドアップに参加させることでボールロストによるショートカウンターを受ける可能性を低くすることができ、ビルドアップに安定感をもたらす。やはり守備側の思惑はプレス耐性の低いSBのところでボール奪取したいというのがセオリーとして存在するので、それを阻むことが可能になる。

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②クロス精度

多種多様で精度の高いクロスを得意としているSBが所属していれば、その選手を有効に活かすことが出来る。さらにロナウドやベンゼマのようにタイミングよくPAに侵入できる選手が入ればより大きな武器である。

何でもできるマルセロ運動量豊富でキックの種類が豊富なカルバハルがいるマドリーがこの戦術を取り入れるのは当然だろう。

二極化の最新ビルドアップシステム

現代のビルドアップシステムは二極化していると言える。1つがこの記事で紹介したIH落ちである。そしてもう1つがCB間にアンカーが落ちるCB間アンカー日本代表はロシアW杯でCB間アンカーを取り入れていたことで知っている人もいるだろう。

新たなシステムが今後発明されるのか期待したい。

 

↓ 昨季のCL決勝を分析した記事がこちらです

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2018年9月28日発売のFIFA公認の本格サッカーゲームFIFA 19が予約可能!

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エレクトロニック・アーツから2018年9月28日発売予定のゲームソフト「FIFA19」全世界で人気なサッカーゲームの2019年版。

 

カバーアートには、クリスティアーノ・ロナウドを採用。前作まではなかったクラブ最高峰の大会が体験できる新モード「UEFA Champions League」が追加された期待作だ。 

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ゲームはこれまでと同様に綺麗なグラフィック、世界のプロリーグと所属選手が実名で登場。

 

また「FIFA17」から続くストーリーモード「The Journey」が今作も搭載。架空の選手アレックスの物語はついにフィナーレを迎えるようだ。 

 

すでにFIFA19の新要素について解説されたページが公開された。選手の動きを根本的に前作から変え、より細かな制御、プレーヤーのパーソナリティの向上が可能に。再考された戦術的システムは、複数の戦術的アプローチより深い試合前のカスタマイズ、および対戦の調整のための新しいオプションを設定するツールの提供により簡単にプレイをカスタマイズできる。

 

 

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2大会連続で日本と対戦した名将ペケルマン監督の戦術と経歴は?リケルメとのエピソード!

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プロフィール

国籍:アルゼンチン

生年月日:1949年9月3日

身長:174cm

 

選手時代は中盤の選手としてアルゼンチンとコロンビアのクラブでプレーし計235試合に出場。全盛期の28歳の時に膝の怪我が原因で現役を引退。それからタクシーの運転手で生計を立てながら、アルヘンティノス・Jrsのユースチームで指導者の道をスタートさせた。

監督経歴

1981~1982年 チャカリタ・Jrs(ユース)

1982~1992年 アルヘンティノス・Jrs(ユース)

1992~1994年 コロコロ(ユース)

1994~2001年 アルゼンチン代表U-20

2004~2006年 アルゼンチン代表

2007~2008年 トルーカ

2009年 UANLティグレス

2012年~ 2018年 コロンビア代表

 

世代別アルゼンチン代表監督として有名になり南米年間最優秀選手賞に2012年から3年連続で受賞。

どんな監督?戦術は?

ペケルマンはアルゼンチン人らしく第1に守備を整備してチームに安定感を求める監督である。また規律を重んじる監督チームの中心となる選手を決めることでチームを作り上げていくことがスタイル。

一般的にこのようなスタイルであると中心選手になれなかった選手や規律に縛られることを嫌う選手から不満が出るケースがことのも事実。たが、クリンスマンは積極的に選手とコミュニケーションを取りながら信頼関係を大切にしてチームをまとめあげていく

ただ、試合前に仕事を終わらす監督なので試合中の采配はあまり得意ではないと言われている。特に有名な試合がドイツW杯での準々決勝ドイツ戦。試合終盤に1点差でリードしていた状況で守備固めのためにチームの中心だったリケルメを下げカンビアッソを投入。だがこの采配が裏目に。ドイツはリケルメの脅威がなくなったことでドイツは攻めに比重を置けるようになり同点に追いつく。試合はPK戦でアルゼンチンが敗れた。 

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リケルメとのエピソード

ペケルマンがアルゼンチンのユース代表監督をしている時に家庭が貧しくて満足な食事を摂れないリケルメのためにサッカー協会に掛け合い宿泊所で生活できるようにした。

ペケルマンが1選手に対してこれほど親身になるのは、サッカーの本質は「人」である信念を持っているという象徴的なエピソードである。

ペケルマンに救われたリケルメはアルゼンチン年間最優秀選手賞を4回、南米年間最優秀選手賞を1回受賞し、ドイツW杯では恩師ペケルマンのもとで中心選手として活躍した。

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まとめ

コロンビア代表を6年間に渡って指揮したペケルマンだったがロシアW杯でのベスト16敗退を受け解任。今後どのチームで指揮を振るのか楽しみである。

クリンスマン監督の経歴や戦術、フォーメーションは?犬猿の仲マテウスとの関係

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プロフィール

国籍:ドイツ、アメリカ

生年月日:1964年7月30日

身長:182cm

体重:73kg

利き足:右

 

選手時代には大型FWとしてバイエルン、インテル、モナコ、トッテナムなど欧州各国でプレー。ブンデスリーガで得点王、プレミアリーグで最優秀選手にも選出されるなどの活躍を見せた。引退後にはドイツ代表の名誉キャプテンにも選手されている。

パン職人の息子で、パン職人の資格も取得している。私生活は極めて地味でサッカー選手として有名になっても車は中古車で、高額な年俸の使い道も本人は将来に向け貯金していると語っていた。

監督経歴

2004〜2006年 ドイツ代表

2008〜2009年 バイエルン・ミュンヘン

2011〜2016年 アメリカ代表

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どんな監督?戦術は?

戦術家というよりもモチベーターとの評価が高いクリンスマン。基本的に個々の能力に依存するサッカーで特にフィジカルスピードを重視する監督である。そのため練習でもその傾向が強く、元ドイツ代表のラームが練習で戦術に時間を割かないことを名指しで批判もしていた。

そしてデータ重視ので選手の好みがはっきりとしている監督と知られ、好みではない選手は容赦なく外すため度々批判の対象となってきた過去もある。

一方で、勝利への意識を高め、緩んだ雰囲気を作らせないような集団を作るモチベーターとしては一流として高く評価されている。

あえて1つだけクリンスマンの戦術面に関することを言うと、縦に早いサッカー。バイエルンの監督時代にそのようなサッカーを求めていた過去が。ただ成功したかというと、、、1年もしないうちに解任されていることからわかる。

犬猿の仲マテウスとの関係

事件は1996年の欧州予選直前。ドイツ代表のキャプテンだったマテウスが怪我で代表を離脱していた間にクリンスマンがキャプテンを務めていた。そのことを機に立腹、「クリンスマンが自分を代表から追放しようと画作している」と主張し自ら代表を辞退。しかし「優等生タイプ」のクリンスマンは優等生らしく反論せず沈黙を保っていた。それでも両者は所属クラブのバイエルンでもチームメイトだったがクリンスマンとマテウスの関係は修復不可能で冷えきったままである。

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まとめ

戦術家よりもモチベーターとして高く評価されているクリンスマン。選手時代から優等生タイプとして振舞ってきたがそれなりにクセの強い監督でもあるので敵も多い。日本代表監督就任の噂もあるが今までのチームで大舵をふるってきたタイプなのでハリルの二の舞にもなりかねないだろう。さてどうなるのか、、、

4-4-2戦術について詳しくなろう!【その2】4-4-2の攻略ポイント、SBの有効なプレー

4-4-2戦術について詳しくなろう!【その1】の記事を読んでいない人は先に読むことをお勧めします!

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4-4-2の攻略ポイント

4-4-2の泣き所はハーフスペースであることは有名な話である。4-4-2の攻略の鍵となるのはそのハーフスペースをどのように活用していくか。

そして比較的ボールを受けやすいブロックの外、サイドのレーンをハーフスペースと絡めてどう活用するかが重要である。

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4-4-2に対するSBの有効なプレー

4-4-2を攻略していく上でSBの有効なプレーを動画と合わせていくつか紹介したい。

ここでSBのプレーに焦点を当てるわけは相手が4-4-2を敷いているときに比較的フリーの状態でボールを持つことができるのがSBだから。

前述で説明した攻略ポイントも意識しながら見ていくと理解しやすいかなと。 

①カットインドリブル

まず1つ目はSBのカットインドリブル。4-4-2は外、外に追いやるのが定石であると紹介したが、それを逆手に取る個人戦術である。

サイドのレーンでボールを受けハーフスペースへと侵入に成功していることがわかる。ロシアW杯前の親善試合スイス戦の酒井宏樹のプレーだが、1人で攻撃のスイッチを入れられるようになったのはマルセイユで大きく成長した象徴的なシーンだった。

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SBのカットインにサイドチェンジを絡めると守備側のスライドの幅が大きくなるためライン破壊が安易にはなるが難易度は高い。

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②インナーラップ

2つ目はSBのインナーラップ。フランスとの準々決勝で姿を消したウルグアイの右SBのカセレスの動きがかなり参考になる。

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 相手SHをボールに食いつかせるような溜めを作ることも重要。

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CBからSHやWGへのパスは距離が長いためカットされる危険性もある。ただ相手の守備ブロックを動かすには十分なプレーであるため、守備側は常に対応できる準備をしておきたい。

 

ここでは数パターンしか紹介していないが、チームによって色々な崩し方があるのでこの記事を参考にしつつ試合を見る時に意識してみてください! 

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4-4-2戦術について詳しくなろう!【その1】特徴や弱点は?

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2018ロシアW杯での4-4-2戦術ブーム

ロシアW杯で4-4-2戦術ブームが起きていることは知っているだろうか?

半分以上の国が4-4-2戦術を取り入れている。ただ、常時4-4-2で戦う国のではなく守備戦術として4-4-2を使い、他のシステムと状況によって使い分けている国がほとんどであった。守備戦術の中では4-4-2が最も使い勝手が良いシステムだが攻撃戦術としての4-4-2は最も使い勝手の悪いシステムなので併用する国が多いのだろう。

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特徴は?

3ラインから形成される4-4-2は各ラインがフラットに並んでいて非常にバランスよく選手が配置されているシステムである。各選手が担当するゾーンに侵入してきた選手に対応すればいいので、バランスよく配置された4-4-2はゾーンディフェンスに最も適したシステム。ブロックの中に侵入されないように相手にゴールから離れたところでボールを回させるように外、外に追いやるのが定石である。

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弱点と対策は?

①CBとSBの間

4-4-2戦術の最大の弱点はこのシステムの永遠の問題でもある「CBとSBの間のスペース」だ。ただ、このスペースに対するはっきりとした名称はないのが現状で、「チャンネル」「ニアゾーン」と呼ばれることが多いのでこの2つは知っていた方がいいだろう。ここからは「チャンネル」と呼んでいく。

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特に危険なシーンに繋がる可能性が高くなるのは「チャンネル」が広がった時である。つまり、サイドのレーンから責められた際にSBが釣り出され「CBとSBの間」が広がった時。

そして、その弱点の対策はいくつか挙げられる。

1つ目は、最終ライン4枚がスライドしチャンネルを広げないようにする方法。いわゆるスライド守備と言われるものでスライドというのは守備のベースとなるものでもある。だが、当然問題もあり逆サイドのSBがフィジカル面、高さに難があるとゴール前でミスマッチを作られてしまう危険がある。

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2つ目は最終ラインがPA幅で守備を行い、サイドのレーンはサイドハーフが下がりカバーする方法。これは1つ目の対策方法で挙げた問題点を克服することができる。アトレチコを率いるシメオネが生み出したとも言われていてアトレチコの強さの秘訣の1つでもある。

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②ライン間

前述したように4-4-2は表記通り3ラインから構成されている。その「ライン間」のスペースが2つ目の弱点である。特に4つの四角形の中心に侵入されてしまうと周囲の4人がボール保持者にプレッシャーをかけなければいけなくなり、その分周囲にスペースが生まれる。その生まれたスペースを相手に活用されてしまうと守備陣形のバランスが大きく崩れてしまう。f:id:cityzens:20180628221942p:plain

その「ライン間」を使わせないように対策する上で鍵となるポジションは1列目である。

まず1列目と2列目の間は1列目の2人で役割を分担することが重要。片方がボール保持者にプレスをかければ、もう片方がライン間を埋めるようにする。

そして2列目と3列目の間は1列目がボール保持者にプレスをかけライン間から遠ざけることが重要である。

 

次の記事で4-4-2の攻略ポイント、SBの有効なプレーを紹介してます!

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個の集団からチームへ【ブラジル対ベルギー】

<スターティングメンバー>

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<試合結果>

ブラジル1ー2ベルギー

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明確だったベルギーの戦略

4バックをピン留めする2トップ

2トップ(アザールとルカク)が守備時には下がらずサイドに開いた状態でカウンターに備える。これによりブラジルのSBをピン留め。SBをピン留めすることによりブラジルのCBも不用意に上がることはできなくなる。これにより2トップでブラジルの4バックをピン留めすることができていた。

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このピン留めはSBを起点に攻撃を仕掛けるブラジルのSBを封じること。そして波状攻撃のために全体で押し込みたいブラジルに躊躇させることの大きな2つのメリットがあった。

デブライネの自由化

欧州予選からデブライネはダブルボランチの一角として代表でプレーしてきた。しかしこの試合では一列ポジションを上げトップ下に。守備時にはアンカーで普段チームメイトでもあるフェルナンジーニョをマークしていた。ただ、ボランチとしてプレーしている時よりも守備のタスクが軽減したことによりプレーの自由度が増し、特にカウンターでブラジルの脅威となっていた。 

ブラジルの対抗策

守備時にベルギーが2トップを前線に残すことによって生まれるスペース。特に試合序盤、ブラジルに多くの決定機があったがそのスペースが攻撃の起点となっていた。

そのスペースが「中盤3の脇」。↓のスペースである。

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 CBがボールを持っている時に同サイドのWGが下りてくることでベルギーのプレスを回避することができ決定機につなげることができていた。

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後半の戦術変更

2点ビハインドで前半を終えたブラジル。後半開始からウィリアンを下げフィルミーノを投入、さらに後半8分にジェズスを下げドウグラスコスタを投入。この交代によりブラジルは4-4-2に。

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注目なのが左SBマルセロのポジショニング。前半はルカクに引っ張られ上がることができなかったが、左CBミランダがルカクに1人で対応できていたので後半は積極的に攻撃に参加。ただアザールはかなり脅威だったため右SBのファグネルは守備に専念。3バックに近い形であった。

 

 フィルミーノとドウグラスコスタの投入、マルセロのオーバーラップにより前半で左サイドに偏っていたブラジルの攻撃が右サイドからの攻撃も増え、幅を有効に使えていた。

逃げ切りに成功したベルギー 

76分にレナトアウグストのゴールで1点差に迫られたベルギー。 ブラジルに攻め込まれ同点にされるのは時間の問題にも思えてきた試合終盤。ここでマルティネス監督はチャドリを下げフェルメーレンを投入、4バックから5バックに戦術変更した。

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欧州予選からここまで戦ってきた形に戻したベルギーはさらに最終ラインを強固にすることで逃げ切り成功した。

 

そしてベルギーが逃げ切りに成功したベルギーのもう1つの大きな要因にアザールの存在がある。それはこの試合のアザールのスタッツ(タッチ数:63、ドリブル成功回数:10回、ドリブル成功率100%、獲得ファウル数:7回、空中戦勝利数4回、空中戦成功率100%)を見れば納得できる。試合終盤に時間を稼ぎながら好き放題キープできるアザールは相手チームにとってかなり厄介な存在である。

おわりに

 無能監督と言われることも多いマルティネス監督がこの試合では理にかなった完璧な戦略を用意したのが少し不思議だったが見事な試合だった。難敵ブラジルに勝利したベルギーは次戦、準決勝でフランスとの対戦。ウルグアイ戦ではただのエリート集団ではないと証明する試合運びで完勝したフランスにマルティネス監督はどんな戦術で戦うのだろうか。

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アルゼンチンが狙うべきだったスペースは?【アルゼンチン対フランス】

<スターティングメンバー>

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<試合結果>

アルゼンチン3-4フランス

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フランスのゲームコンセプト

ボール保持時はグリーズマン、ジルー、ムバッペの3トップの4-3-3、守備時は今大会ブームにもなっている4-4-2のフランス。f:id:cityzens:20180702225555p:plain

フランスのゲームコンセプトはボールをアルゼンチンに与え、カウンター狙いの戦略だった。狙いのカウンターに移るために重要となる守備戦略はボールサイドで囲い込み、ボール奪取するというものであった。起点となるメッシにはカンテをマンマークにつけ、その少し後方に抜かれた際のカバーを常に用意。そんな感じのフランス。

ストライカー不在のアルゼンチン

ゼロトップ?

この試合のアルゼンチンは1トップにメッシが入った。攻撃の組み立てでメッシがマスチェラーノ脇まで下がり、ゼロトップの役割に近いメッシの動き。攻撃の組み立ての段階ではパスコースを増やすことができ、フランスのプレス、囲い込みを回避することが出来ていた。

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ただ、メッシの下りてくる動きでできたスペースに走り込む2列目の動きが皆無だった。ゼロトップで2列目からの飛び出しがなければゴールが生まれるのは厳しい。

アルゼンチンが狙うべきだったのは?

では、アルゼンチンが狙うべきスペースはどこだったのだろうか?

それを考える上でポイントとなるのがフランスの守備戦略である。前述のようにフランスはボールサイドでボール奪取することを狙いとしており、ボールサイドに選手が偏るためその逆サイドに大きなスペースが生まれていた。なのでサイドチェンジで局面の打開を試みるべきであった。試合では2、3回しか大きなサイドチェンジは無かったが、数少ないサイドチェンジでチャンスになりかけたシーンを紹介したい。

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右サイドから攻撃を仕掛けていたアルゼンチン。メッシがボールを保持していたところから後方でバランスをとるマスチェラーノにパス。そこからマスチェラーノは左ワイドで幅をとるディマリアへサイドチェンジ。当然フランスはディマリアにSBが寄せるのだが、寄せたSBとCBの間が空いてしまう。このスペースへタグリアフィコがタイミングよくインナーラップを。

このシーンではディマリアのパスがずれ決定機とはならなかったがチャンスの匂いがするシーンだった。

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先程のシーンでディマリアのパスがタグリアフィコに繋がった際には、ゴール前に2列目からの飛び出しでゴール前に厚みを作り出せるかが重要である。

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フランスのカウンターの狙い

 なぜフランスのカウンターがあれほど綺麗な形で決まるのか。個々のスピード、技術が高いレベルにあるのはもちろんだが、それだけに依存するのではなくてチームとして連動したカウンターを発揮させてる大事なポイントがある。

それは5レーン理論に基づいて考えると見えてくる。カウンターはPA幅で完結させることが理想的だと広く知られているが、フランスのカウンターはこれを完璧に実現している。また、同じレーンでボールを受けようとする不届き者はこの国にはいない。必ず隣のレーンに移動しボールを引き出すのだ。

いくつかフランスのカウンターシーンを載せときます。

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おわりに

アルゼンチンのエース、メッシのW杯制覇の夢は決勝トーナメント1回戦で破れ、苦い思いを抱えながら4度目のW杯のピッチを去った。

勝利したフランスは相手が強豪になればなるほど力を発揮するようにチームの調子は徐々に上がってきた。次戦は南米の古豪ウルグアイとの対戦。ウルグアイの鉄壁の守備の前にフランスはどのような戦いを見せてくれるだろうか。

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2018年ロシアW杯GSクラブとリーグ別得点数!

ロシアW杯グループステージ全試合が終わりベスト16が出揃いました。そこでグループステージで生まれた全122ゴールをクラブとリーグ別で比較してみました。

GSクラブ別得点数

9得点

レアル・マドリー

バルセロナ

8得点

トッテナム

7得点

ユナイテッド

5得点

アトレティコ

PSG

3得点

リバプール

ビジャレアル

ドルトムント

チェルシー

マンチェスターシティ

2得点

レスター

ヘルシンポリ

ゼニト

サンダーランド

アルラヒル

アストンビラ

(1得点は省略)

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GSリーグ別得点数

36得点

イングランド

30得点

スペイン

10得点

ドイツ

7得点

フランス

イタリア

4得点

ロシア

サウジアラビア

2得点

ベルギー

トルコ

スウェーデン

アメリカ

1得点

中国

メキシコ

ポルトガル

ブラジル

グアテマラ

ギリシャ

オランダ

アルゼンチン

 

 




間延びするセネガルの中盤が狙い目だ【日本対セネガル】

<スターティングメンバー>

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<試合結果>

 日本2ー2セネガル

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間延びしやすいセネガルの中盤が狙い目だ

日本のファーストチャンス

セネガルが先制した後の日本のファーストチャンスのシーン。試合を通して見るとこのシーンがこの試合を紐解く上で重要となる。

長谷部を使った3バック形成

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ポーランド戦と同様にセネガルは前線から積極的なプレス。セネガルの守備ブロックの形が基本は4-3-3であるが、プレスをかける際にはIHの片方が上がり4-2-4のような守備陣形となる。その時にセネガルの問題となるのがブロックが間延びをし中盤がスカスカになりスペースが生まれることである。

日本からするとそのスペースを活用したいところ。ただ最終ラインのボール回しの段階で潰されていてはショートカウンターを食らいセネガルの狙いにハマってしまう。

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そこで日本がとった策は長谷部をCB間に落とし3バックでのビルドアップ。それにより最終ラインでのボール回しが安定し中盤への効果的な縦パスが通り始めるようになる。間受け達人の乾、香川の見せ場だった。

大迫のポストプレーが潰されないわけ  

大金星となったコロンビア戦、なんとか食らいついたセネガル戦において攻撃の起点となっていたのは、「後方からの効果的な縦パス」と「大迫のポストプレー」である。

「後方からの効果的な縦パス」というのはハリルホジッチ監督の多い遺産の1つでもある。

 

そして、大迫のポストプレー。

大迫が覚醒したと言われるほど今大会ボールが収まり起点となっている大迫だか、それにはわけがある。

大前提として大迫の個人戦術の高さと言うのはあるものの、大迫にパスが通った時点でそこからのパスコースが確保されていることが大きな要因である。トップの孤立という場面はほとんど見られなくなったのはいい傾向である象徴。特にトップ下の香川はスペースを活用する能力がもともと高い選手であるため大迫の落としを受け、3人目の動きを使うプレーというのがここまでかなり効いてるいる。3人目の動きで言えばベティスの乾が目立っていて香川とのセレッソラインは今の日本の大きな武器だ。

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試合のワンシーンを取り上げるとこんな感じです↓

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大迫へ縦パスが入るシーン。後方からセネガルのディフェンダーが潰しに来ているもパスコースがしっかり確保されている。

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失点シーンの振り返り

1点目

日本のミスがいくつか続いたところからのセネガルの先制点であった。原口のクリアミスはCKをセネガルに与えたくない日本のプランとして仕方なかったのかなと。川島のパンチングミスというのは頂けないミスであったがこの失点後は安定したキーピングを見せていたところを見るとこの大会は信頼して起用してほしい。やはり、レベルの高い相手になるとミスが重なると命取りだと感じる失点だった。

2点目

マネにサイドで時間を作られたことがすべてだ。チャンネルを広げられ、そこに走り込まれてしまった。ただ、中盤の柴崎がチャンネルに侵入した選手に対してしっかりマークついてのは流石だなと。ただ1体1でクロスを許してしまったところは柴崎自身の反省材料としてレベルアップを期待したい。

得点シーンの振り返り

1点目

ペップの定石戦術というのも、ペップバイエルン時代のシャビ・アロンソとドグラスコスタの関係に近い柴崎と乾の関係からの攻撃は魅力的であった。

2点目

決めた本田が注目されがちだが、岡崎の2度に渡って潰れるプレーは世界を見渡してもできる選手は限られているだろう。レスターを追っている番記者も絶賛のプレーだった。

おわりに

2戦を終えてコロンビア戦は勝利、セネガル戦は引き分け勝ち点4を積んだ日本。まだグループステージ敗退の可能性もあるが、次戦ポーランドに対していい戦いを見せてくれることを期待したい。ポーランドが2敗した後の3戦目が強いというデータもある。ただ、現在レバンドフスキのチーム批判により内紛が起きているという情報もあるので日本からすると追い風となるかもしれない。

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